正月から、「カイドウはいったい何がしたいのか」という難問に取り組んでいるワンピースヲタク界の哲学者、ゾリラバです、こんばんは。
これはまた改めて考察するとして、今朝はわずか4話分で力尽きたコミックス95巻の感想の続き、いってみましょう。
第958話 “約束の港”
激動の世界情勢について、衝撃の種明かしと更に深まる謎が提示された幕間を経て、ワノ国編第3幕がべべんっ!!と始まった第958話ですが、その冒頭、プロローグと呼ぶにはあまりに考察心をくすぐる一幕がありました。
どうやらラフテルに到達した後と思われるロジャー海賊団のオーロ・ジャクソン号船上でのやりとりです。
ロジャーはもちろん、レイリーや懐かしのクロッカスさん、まだあどけなさの残るシャンクスやバギーもいて、新春に拝みたくなる尊さ(そんなに?)。
そしてシルエットで登場したおでん様とロジャー海賊団との間で交わされる意味深なやりとり。
はい、「世界の秘密」の匂いがぷんぷんしますね。
そしてワノ国編第3幕は、いよいよ討ち入り当日を迎え、いざ鬼ヶ島へ!の展開かと思いきや。
どうも様子がおかしい。
なんと約束の火祭りの夕刻、4200人の同志が集結するはずだった常影港には、錦えもん達9人以外、誰も姿を見せません。
どういうことだってばよ!?
またしても上質の本格推理小説の“読者への挑戦”のように、大きな謎が提示され、リアルタイムで週刊ジャンプを読んでいる読者にも未だにその謎解きはなされていません。
なぜならここから物語の舞台は、コミックス95巻のタイトルにもなっている“おでんの冒険”へと移るから。
この回も謎が多過ぎて考察が2回にわたりました。
第959話 “侍”
おでん様の過去編に入る前に、約束の港に誰も現れない理由の手がかりになりそうな最後の2日間の出来事が描かれます。
“読者への挑戦”のいわゆるヒントとでもいいましょうか。
いやいやヒントと思わせてミスリードの伏線かもしれないけど(ワンピースヲタクは猜疑心も強い)。
単なるバカ殿かと思っていたオロチの情報力と先手先手を打ってくる抜け目なさの一端を垣間見せられました。
そして絶望の淵に立たされても自分達だけで小舟で鬼ヶ島に向かおうとする錦えもん達の悲壮な覚悟が泣けてきます。
尾田っちのストーリーテラーとしての面目躍如。
第960話 “光月おでん登場”
これまでシルエットのみで描かれていたおでん様が、いよいよ顔見せです。
物語の舞台は41年前の花の都。
なんとおでん様の初顔見せは、火葬場の遺体の上でおでんを似て食べているシーンでした。
破天荒な人物とわかっていても、いきなり度肝を抜かれますね。
そして若い頃の錦えもんやお鶴さん、花のヒョウ五郎親分らと共に、未だに正体不明、消息不明の赤鞘九人男の最後の一人、傳ジローが、賢い悪ガキとして登場!!
ゾリラバ、おでん様以上に傳ジローが気になりMAX。
一気に41年前のワノ国に引き込まれました。
第961話 “山の神事件”
父である将軍スキヤキの部下の報告を聞いていた限りでは、手のつけられない不品行の放蕩息子のように思われたおでん様。
しかしこの回で、サブタイトルの「山の神事件」を通じ、当時はしょーもないチンピラだった錦えもんと見なし子傳ジロー(元々おでんファン)と読者のハートをがっちり掴みます。
確かに18才とは思えない老け顔、もとい貫禄と、町を飲み込む巨大猪を一刀両断する圧倒的な強さと、一切言い訳をしない器量の大きさは、ただ者ではありません。
そして驚いたことに都を追放されたおでんが出向いた霜月康イエの屋敷には、若き日の黒炭オロチの姿が!
おでん様の波乱万丈の物語の始まりです。
夜も更けたので、残りの2話とSBSについてはまた改めて書くよい。