今週のワンピースの感想も3回目となり、ついに改心系ヒーローミョスガルド聖の身に起きたことに触れざるを得ないことが悲しいゾリラバです、こんにちは。
モニター室に戻っておかき食べないか
とハンニャバル的現実逃避を試みたくなるほどに。
でも語ることが、天竜人の中では稀有な“人の心”を持ったミョスガルド聖の追悼になると信じて、ゾリラバの推しだったミョスぴょんについて、語りたいと思います。
ミョスぴょんを手にかけたフィガーランド・ガーリングとかいう三日月男についても。
ギリギリ(歯軋り音)。
Contents
人が死なない漫画ONE PIECE
「人がリアルタイムでは死なない」と長く言われていたONE PIECEという国民的超大作漫画。
実際に麦わらの一味をはじめとする主要キャラ達の多くは、それぞれ大切な人を喪った傷を背負っていることが多く、それらエピソードは過去編として描かれはしましたが、現在進行形の物語の中で名のあるキャラが死ぬことはほとんどありませんでした。
だからこそ、頂上戦争での白ひげとエースの死の衝撃がものすごかったわけです。
ところがホールケーキアイランド辺り、すなわち四皇との直接対決が始まった頃から、割と重要なキャラがリアルタイムで命を落とすことが増えました。
すぐに思い浮かぶだけでも、ペドロしかり、霜月康イエしかり、イゾウやアシュラ童子しかりです。
でもね。
彼らの死はとても悲しかったけど、なんか納得できたんです。
彼らの死には共通点がありました。
まず、全員が「死に損なった」と思っていたこと。
そして、自分の命の使い所を探していて、その命を散らして大切な人(もの)を守ったこと。
最後に、本人達が進んで死を受け入れる選択をしたことです。
大切なものを守るために。
すなわち過去編で笑って死んでいったヒーローヒロインと同じで、「命を燃やし尽くした」感があります。
でもね。
Tボーン中将の殉職とミョスガルド聖の処刑は、意味が良くわかりません。
ミョスガルド聖の死の意味
信念と勇気を持った、このたぐいまれな善人二人が命を落とす不条理感が「最終章らしさ」なのでしょうか。
ONE PIECEで、信念の旗を掲げ何かを成し遂げて死ぬ人達は、最後に笑います。
満足して笑って逝くのです。
それがONE PIECE。
だから、市民を守ることを信念とし「一日百善」がモットーだったTボーン中将が、市民に背中を刺されて死んだという笑えないニュースを聞いても、きっと生きていると思ったんですよ。
けれども。
間をおかずコブラ王が殺され、ミョスガルド聖が処刑されるとは。
コブラ王はだいぶ前から病を患っていて、もう長くないのかもとある程度覚悟ができていたし、最期までカッコいい姿が描かれ、サボに「受け継がれる意志」を託すことができたから、まだ救いがありますが。
ミョスガルド聖の最期は、処刑後の一コマだけって辛すぎる。
しらほしを守り、魚人島を救ったヒーローが、誰にも知られないまま刑死するなんて。
しらほしの母のオトヒメ王妃に“人間にしてもらった”と言い、昔と全く違う顔つきになってミョスガルド聖が再登場した時から、こういう最期を遂げることは予定されていたのかもしれませんが。
せめてミョスガルド聖の最期がアニメでしっかり描かれるといいなぁ。
号泣必至ですわ。
「神の騎士団」とは
そしてミョスガルド聖を処刑したのは、「神の騎士団」最高司令官フィガーランド・ガーリング聖。
人物については後述するとして、そもそも「神の騎士団」について。
この名称が初めて登場したのは、海軍犯罪捜査局長の“黒馬”テンセイが、サカズキ達にマリージョアで起きた事件の顛末を説明した時でした。
ミョスガルド聖にしらほし捕獲の邪魔をされて怒り心頭であったろうチャルロス聖、ロズワード聖との揉め事に介入してきたのが「神の騎士団」と聞いて、当時はどちらかといえばミョスガルド聖を庇ってくれる側なのかと思いましたが。
全く逆でした。
「天竜人の常識」が一般の人間から見れば狂っている以上、その天竜人を守る騎士団に常識的な良心や人間性を期待する方が間違いだったのでしょう。
それにしても同じ天竜人を裁き処刑できる権限を与えられた「神の騎士団」って何なんでしょうね。
世界政府の頂点にイム様が君臨し、その下に対外的には天竜人の最高権力と認知されている五老星がいて。
「神の騎士団」も天竜人から構成されているようですが、五老星と同じくらいの権力者なんでしょうか。
イム様直轄の軍隊であれば、それもあり得ますね。
CP0との関係も気になるところですが。
CP0が一般ピープル(どいつもこいつも超人ではありますが天竜人からすれば下々民)から構成され、パンピー相手の工作組織なのに対し、「神の騎士団」は神である天竜人自身で構成された自警団のようなもの?
最高司令官がフィガーランド家の人間であることに、その権力を知るヒントがあるでしょうか。
今週名前が明かされ、ワンピースヲタク界に衝撃が走ったフィガーランド・ガーリング聖について、考えてみましょう。
フィガーランド・ガーリング聖
昨夏大ヒットしたワンピース映画ONE PIECE FILM REDで、ヒロインのウタをシャンクスの娘と認識した五老星が、「あの娘がフィガーランド家の血筋でも(殺すの)か」というセリフがあり。
俄然注目を集めたフィガーランド家という苗字とシャンクスの出自。
そのフィガーランド家の人間がついに本編に登場しましたね。
しかも「神の騎士団」最高司令官というめちゃめちゃ権力ありそうな立場で。
ゴッド・バレーの王者
なんかもうどこからツッコんでいいのか迷う情報量なんですが、まずはフィガーランド・ガーリングがかつて、ゴッド・バレーで活躍した“王者”だったということについて。
この“王者”というのが気になります
そもそもなぜ天竜人なのに、マリージョアに住まず、ゴッド・バレーという土地にいたのかということ。
考えられる理由としてはまず
① ゴッド・バレーが天竜人自ら守るべき大切な場所だった
「ゴッド・バレー(神の谷)」という地名は、エジプトの「王家の谷」の類推からすると、天竜人の墓地があった土地なのかもしれません。
裕福な天竜人の墓がたくさんあれば、エジプト王家の墳墓のように高価な副葬品を狙う奴も出てくるでしょうから、守り手が必要だったとか?
実際、ロックス海賊団が襲ったのも天竜人の財宝目当てだった可能性もありますね。
あくまで推測の域を出ませんが。
もう一つ、彼がマリージョアではなくゴッド・バレーに住んでいた理由として考えられるのは、当時はガーリングがまだ天竜人ではなかった可能性。
もちろん、五老星のシャンクスに対する態度や並々ならぬ配慮に鑑みると、フィガーランド家自体が数十年しか歴史のない成り上がりファミリーだとは思えません。
そもそも最初の“20人の王”の子孫以外が新たな苗字で天竜人の一家を興すことができるとは考えにくい。
けれど、ガーリングが38年前のゴッド・バレー事件で何らかの大きな功績を立てて由緒ある「フィガーランド家」の養子もしくは婿になった可能性はなくもないかなと。
以前のステリーとガープの会話によれば、一般人でもコネクションがあれば、天竜人になることも可能なようですし。
ガーリング本人は元々天竜人ではなく、ゴッド・バレーという天竜人の陵墓を守護する国の“王者”だった可能性も、わずかながらあるかなぁ。
“王”ではなく“王者”という言葉を使っているのも、ゾリラバ、気になります。
ゴッド・バレー事件の顛末
かつてゴッド・バレーの“王者”だったというガーリング聖が、元々天竜人であったか否かで、ゴッド・バレー事件の様相はだいぶ変わってきそうです。
彼が元々フィガーランド家の人間で、任務としてゴッド・バレーに滞在し、そこを治めていたと素直に考える場合は。
ゴッド・バレー事件でガープとロジャーが守った天竜人というのは、フィガーランド・ガーリング聖とその家族、奴隷ということになりますね。
他方、もしガーリングが当時は単に「神の谷」の管理を任されていた一般人で、ゴッド・バレー事件では、ガープやロジャーと共に“ロックス”からこの地をたまたま訪れていたフィガーランド家の天竜人達を守ったとするなら。
後の海賊王と共闘し天竜人を守ったことを恥として口を閉ざしたガープに変わって、ガーリングがゴッド・バレー事件の「英雄」「王者」となり、命の恩人としてフィガーランド家に収まった可能性もあったりして。
シャンクスとの関係
こちらも素直に考えると、フィガーランド・ガーリング聖がシャンクスの父だったり祖父だったりという可能性は高いのかもしれないけど。
上述の「ガーリング聖成り上がり説」を推し進めると、ロジャーがゴッド・バレー事件で拾った宝箱から出てきたシャンクスこそが、正統なフィガーランド家の血筋を継いでいるという可能性があるよね。
この妄想はエモがたぎるよね。
この典型的なクズ天竜人みたいな三日月頭のガーリング聖がシャンクスの近親だったら嫌だな、という感情的な理由もあるけれど。
単純に妄想とも言い切れないと思うのは、もしフィガーランド・ガーリング聖が生まれながらのやんごとなきフィガーランド家の血筋なら、五老星があそこまでシャンクスに気を遣わないのではと思うからです。
たとえ天竜人の血を引いていても、ひとたび下界に降りた者は一顧だにしないのは、ドンキホーテ・ホーミング聖(ドフラミンゴの父)一家に対する仕打ちで明らか。
それなのに、わずか1歳で後の海賊王に拾われ自身も生涯を海賊として過ごす四皇“赤髪のシャンクスに、五老星があり得ない配慮をする理由は、彼が唯一、最初の20人の王の一人であるフィガーランドの血を引く生き残りだから、という可能性があるかなと。
最初の20人の王の血筋に異様に執着しているイム様や五老星なら、そういう展開もあり得そう。
ちょっと妄想が羽ばたいて筆が走り過ぎたかもしれませんが(これもミョスぴょんショックからの逃避かも)。
最後の小ネタ
サボ達の食糧庫破壊により食べるものがないと大騒ぎする天竜人達。
パンがない‼︎
ケーキしかないえ‼︎
と騒ぐ描写は笑いました。
それでは皆さま、ご一緒に。
ここはマリー・アントワネット風に締めましょう。
せーの。
パンがなければケーキを食べればいいジャナイ?
あ。
マリー・アントワネットではなく、カラテの島のボクシングチャンピオン、ジェリー風になってしまった。
今日も長々とお付き合いありがとうございました。
青キジが初登場したときに 竹馬じいさんに
「危ない そいつは海軍だぞ」とルフィが忠告し
自分で 海軍は正義で海賊が悪だった みたいな件があったけど
世間的には 現政府が正義で海賊は悪です。
でも読者的には 現政府が悪で海賊(ルフィたち)が正義とわかってますが
より解り易くするために 現政府の非道ぶりを強調するために
現代編での死者を増やしてるのかもですね。
でも良キャラを犠牲にされるのは辛いですね。
ほんと「悪」や「世の中の不条理」を強調するために善人キャラが犠牲になるのはしんどいですわ。ルフィがかつてアラバスタでビビに言った“人は死ぬぞ?”というセリフが、ここにきて刺さりますね。