ワンピース考察〜ゴッドバレーにいたシャンクスが“西の海”出身である謎と天竜人と思われる理由まとめ〜フィガーランド家とは

巨人の島エルバフにシャンクスが登場して大いに盛り上がっているところで、次週はONE PIECE休載という状況に、モダモダと悶えているゾリラバです、こんにちは。

こんなワンピース不足な日は、骨太な考察に取り組んで自給自足することといたしましょう。

今後ますます物語の核心になっていくであろうシャンクスについて、キャラ語りで語りきれなかった論点を整理してみたいと思います。

ONE PIECE第1話から登場している割に謎が多すぎる男。

一瞬の登場で美味しいとこ全部もってく男。

我らが主人公ルフィの憧れの男。

昨年のキャラ語りでは、そんなシャンクスの魅力を中心に語りましたが、今日はその後の展開で判明したことなどを踏まえ、シャンクスの出生の秘密に迫ってみたいと思います。

シャンクスの“故郷”

シャンクスは、ビブルカードの公式データで、“西の海（ウェストブルー）”出身とされています。

また、ONE PIECE第434話で、白ひげへの手土産として“西の海”の酒を持参し

世界中の海を回ったが…肌にしみた水から作った酒を超えるものはない

おれの故郷の酒だ　飲んでくれ‼︎

（ONE PIECE巻45第434話）

と言っています。

一方、映画ONE PIECE FILM RED上映の特典として配布された“ONE PIECE”巻40億では、シャンクスが38年前のゴッドバレー事件の際にロジャー海賊団が奪った宝箱から出てきた赤ん坊だったことが明かされました。

その時、シャンクスは1歳。

その後、ゴッドバレーは地図上から消えました。

では、シャンクスの故郷が“西の海”というのはどういうことなのか。

思い付く可能性を全て挙げてみましょう。

① ゴッドバレーは“西の海”にあった。

ゴッドバレーの場所は未だ明かされていないので、シンプルにゴッドバレーが“西の海”にあったシャンクスの故郷という可能性はあります。

ただ、だとするとわずか1歳までしかいなかったシャンクスが、“肌にしみた水”“故郷”という表現をつかうだろうかという疑問が残ります。

しかもゴッドバレーは既に跡形も無く滅びているので、2年前にシャンクスが“故郷”の水で作った酒を入手するのは、普通に考えて難しい。

何十年ものの古酒とかあるので、絶対不可能とは言えませんが。

② “西の海”で生まれたが、何らかの理由でゴッドバレーに連れてこられていた。

ゴッドバレーは“西の海”ではないが、“西の海”で生まれたシャンクスが一時的に連れてこられていたという可能性。

この場合も、①と同様に、出生地にいた時期は1年未満で、全く記憶もないであろう土地をシャンクスが“故郷”と呼ぶかなという気がします。

何らかの理由でものすごく思い入れがあれば、呼ぶ可能性もありますけどね。

③ ロジャー海賊団解散から赤髪海賊団結成までの期間を“西の海”で過ごした。

ロジャー海賊団が解散したのは、今から25年前。

シャンクスが14歳の時です。

その時、クルーは一人また一人と船を降りたので、シャンクスが“西の海”で降り、後に赤髪海賊団を結成する（1年ないし6年後）まで“西の海”で過ごした可能性はあるでしょうか。

可能性は無くはないのですが、否定的な材料もあります。

まず、解散翌年、ロジャーが処刑された際に、シャンクスは“東の海”のローグタウンにいたこと（ONE PIECE巻0）。

そしてその2年後の17歳の時（22年前）には“東の海”のシロップ村にヤソップを勧誘しに来ていること。

“西の海”から“東の海”へ移動することが決して容易ではないワンピース世界で、10代の若者がそれほど自由に行ったり来たりできるとはなかなか考えにくいです。

④ シャンクス自身は“西の海”で育っていないが、両親もしくは片親が“西の海”出身である。

教えられた親の出身地を“故郷”と呼ぶことが無いわけではありませんが、やはり「肌にしみた水」というのが引っかかります。

自分がある程度住んでいないと、そういう表現は使わない気がするんですよね。

こうして考えてみた時に、シャンクスが故郷と呼べるほど“西の海”に滞在したことってあるのかしら、と思っていました。

でも最近、もう一つ可能性があるかもと。

それは

⑤赤ん坊の時ロジャー海賊団に拾われたが、いったん“西の海”で船を降ろされ、成長後、再びロジャー海賊団に戻った。

現時点で確実に判明しているのは、ゴッドバレーでロジャー海賊団が奪った宝箱から1歳のシャンクスが出てきたことと、9歳の時にバギーと共に見習いとしてロジャー海賊団の船に乗っていること。

当然のように、シャンクスは拾われた時からずっとオーロ・ジャクソン号で育ったと思っていましたが、もしかしたらそうではなかった可能性も？

男所帯の、しかも海賊船で赤ん坊を育てるって大変だと思うし。

ウタの例があるので、何となくシャンクスも1歳からずっと海賊船で育ったと思っていたけれど、それだとどれだけシャンクスの歴史年表とにらめっこしても、“西の海”出身になり得るチャンスがないんですよね。

何か見落としてるかもしれないけど、今のところ、この1歳から9歳までの何年間かを“西の海”で育ったというのが、一番「故郷」と呼ぶに充分かつふさわしい歳月かなと。

天竜人の片鱗

さて、登場するたびに爆弾発言やびっくり行動で読者の度肝を抜くシャンクスですが。

やっぱり一番ひっくり返りそうになったのは、何と言ってもシャンクスが五老星と面会した時です。

なぜ海賊が世界政府のトップであり、天竜人の最高位である五老星に面会できるの⁉︎と。

シャンクス、あんた一体何者なんだってばよ⁉︎と。

シャンクスの出自がとんでもないのでは、という疑問をはっきり抱いたのはこの五老星との面会シーンでしたが、今思えばヒントははるか以前の頂上戦争にもありました。

シャンクスが「この戦争を終わらせに来た」と言ってマリンフォードに衝撃の登場をし、白ひげとエースの遺体を引き取ると言った時。

反対する海軍を押し留め、最高責任者であるセンゴク元帥が「お前ならいい」と言ったこと。

当時は、海賊とはいえ四皇ともなると、それなりの「顔」と「名声」と「影響力」があるんだろうと思ったものです。

でも今にして思えば、海軍が最も懸賞金の高い四皇の「顔を立てる」というのもおかしな話だと思えます。

あれは四皇だからではなく、シャンクスだからではなかったかと。

そして昨夏公開されたONE PIECE FILM REDで、激震が走った「フィガーランド家」という聞き慣れぬ固有名詞。

ウタがシャンクスの娘と知って、「フィガーランド家でもか⁉︎」と始末するのを躊躇う声が五老星から上がったことで、俄然、「シャンクスは天竜人の血筋」という可能性が高まったわけです。

フィガーランド家とは何なのか

天竜人とは、800年前に世界の礎を作った20の王族の子孫で、現在も神の如き特権を与えられています。

20の王家は平等で、誰も世界の頂点に立たない象徴として、天竜人の住むマリージョアには誰も座ることが許されない「虚の玉座」があるわけですが。

実際には、天竜人の頂点に五老星と呼ばれる年齢不詳の5人がいて、更にその上に「虚の玉座」に座るイム様なる謎の人物が君臨しています。

五老星が首を垂れるのは、世界でイム様だけ。

その他の天竜人は、マリージョアに住んでいる間こそ、一般の人間を「下々民」と見下す特権を享受しています。

しかし、一度その立場を捨てれば二度と天竜人に戻れないことは、ドフラミンゴの父ホーミング聖の悲劇で明らかです。

チャルロス聖のように、一般人を妻にしても飽きれば「下々民」に戻したりする天竜人もいます。

それを考えると、単に天竜人の血を引くというだけで、お忍びで五老星に面会できたりはしないでしょう。

五老星がシャンクスに「君だから時間をとった」と言ったのはなぜか。

もしフィガーランド家というのが、20の王族の一つで、シャンクスが天竜人の血脈であるとするなら、フィガーランド家というのは相当に重要もしくは特別な家柄のはずです。

考えられるのは、イム様の家系もしくは五老星の血脈であること。

ちなみに、現在の五老星が、20の王族（ネフェルタリ家を除けば19）のうちの5王族をそれぞれ代表しているかは明らかではありません。

「虚の玉座」が有名無実と化している時点で、平等なんて絵に描いた餅です。

フィガーランドが超重要な理由としては、

① イム様の一族

② 五老星の誰かの一族

③ かつては六老星でフィガーランド家が含まれていた

④ フィガーランド家の誰かが五老星にとって計り知れない恩義を感じさせることをした

などの可能性があるかなー。

五老星の1人の名前がジェイガルシア・サターン（土星）聖であることが既に判っていて、その他の4人も惑星の名前にちなんで、マーキュリー（水星）聖、ビーナス（金星）聖、マーズ（火星）聖、ジュピター（木星）聖ではないかと予想していますが。

もしかしたらかつてはフィガーランド・アース（地球）聖がいたのか（可能性③）も、なんて想像の翼が羽ばたいてしまいますね。

更に想像を逞しくするならば、五老星がこのフィガーランドに恩義を感じる何かが過去にあり（オペオペの実の不老不死の手術？）、いまでもフィガーランドの血筋を無碍には扱わず尊重している（可能性④）とか？

シャンクスの数奇な人生をあれこれ想像するのが楽しくて、ちょっと筆が走りすぎたかもしれませんが、あーでもない、こーでもないと頭を悩ませるのもワンピースの醍醐味ですね。