ワンピース新作映画“RED”の主題歌「新時代」を聴き過ぎて、仕事中も脳内再生が止まらず苦労しているゾリラバです、こんばんは。
真剣な会議中に「せか〜い中全部〜変え〜てしま〜えば〜」とか口ずさみたくなるのを抑えるのが大変です。
ほんとAdoさんの声って中毒性がありますよね。
さて、ワンピースの原作は1ヶ月の休載期間に入り、早くも自給自足しないと禁断症状が出そうな状況なので、今日から久々に骨太なテーマ「ワンピース世界における古代兵器」について、何回かに分けて考察してみたいと思います(告知なんかして大丈夫か⁉︎)。
今週の“ONE PIECE”第1053話で明かされた古代兵器プルトンに関する衝撃の事実を受け、これまで古代兵器については、まとめ記事も書いていなかったなーと改めて気づきまして。
まずは、アラバスタ編まで遡る古代兵器“プルトン”について、おさらいしてみましょう。
古代兵器プルトンのありか
“ONE PIECE”という大長編絵巻において最初に「古代兵器」という言葉が登場したのは、意外と早いアラバスタ編の第193話。
「プルトン」という名前は、その前の第192話で初登場しています。
クロコダイルの口から、「プルトンはどこにある」というコブラ王への問いかけとして語られました。
一発放てば島一つを跡形もなく消し飛ばすと聞く…
“神”の名をもつ世界最悪の古代兵器
この国のどこかに眠ってるハズだ…
(“ONE PIECE”第193話)
結局、クロコダイルはルフィに敗れ、「プルトン」を手に入れることはできませんでしたが…。
でもみんな、クロコダイル社長の情報力を信じてたよね…
「プルトン」はアラバスタにあるんだろうと思ってたよね…
社長〜〜〜!!!
プルトン、アラバスタにないじゃん‼︎
ワノ国にあるんじゃん‼︎
で、ロビンですよ。
コブラ王は、ネフェルタリ王家が守り続けてきた“歴史の本文”を読めないまでも、そこにプルトンの情報が書いてあるのを知っていました。
世界で唯一、“歴史の本文”が読めるロビンも、アラバスタのポーネグリフにプルトンのことが書いてあるというコブラ王の言葉を否定していなかったので、クロコダイルのセリフと相まって、てっきりアラバスタにあるんだろうと。
ロビ〜〜〜ン‼︎
プルトン、アラバスタにないじゃん‼︎
(以下、同文)。
それにしても、ロビンだけはその時から、「プルトン」がまだ見ぬワノ国にあることを知っていたわけですねー。
確かにロビンは、アラバスタのポーネグリフがプルトンについて記述していることを否定しなかったけど、プルトンがアラバスタにあるとは一言も言ってません。
第192話や第193話が収録されたコミックス巻22の初版が発売されたのが2001年ですから、実に20年以上経っての種明かしですよ。
くあー‼︎
これだからワンピはたまりません。
最高っす。
で、そのワノ国にあるというプルトン。
そうなると、キッドとローに敗れ、マグマ溜まりに落ちながら最期にビッグ・マムが叫んだセリフが気になりますよねぇ。
ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)!!
ちゃんとあんだろうな!!
何がある!? どこにある!!?
この国にもあるんだろう?
(ONE PIECE第1040話)
今週、プルトンがワノ国にあることが判明してみると、ビッグ・マムが「この国にもあるんだろう?」と言っていたのは、古代兵器のことだったのかもしれないと思えます。
そういえばカイドウも、「新鬼ヶ島計画」とビッグ・マム海賊団との同盟を発表した時に、この世で最も強大な力「古代兵器」を手に入れると言ってました。
ここが「ワノ国」だから居座っているというカイドウがヤマトに語ったセリフも、ワノ国にプルトンがあることを知っていたからだとすると腑に落ちます。
カイドウもビッグ・マムも、「プルトン」という名前を知っていたかはともかく、古代兵器がワノ国にあるという情報を持っていたっぽいですね。
ま、多くのワンピースファンは、尾田っちの20年越しの壮大なミスリードに踊らされ、ワノ国に古代兵器があるとしても、まだ何も分からない「ウラヌス」ではないかと思っていたわけですが。
プルトンの正体
では、ワノ国にあるプルトンとは一体何なのかですよ。
てっきり広大なアラバスタの砂漠のどこかに埋まってると思っていたプルトン(←まだ言ってる)が、ワノ国にあるとしたら、なぜ30年近く居座っていたカイドウが見つけられなかったのでしょう。
これも古い話ですが、ウォーターセブン編では、古代兵器プルトンの名前が久しぶりに登場し、いくつかの情報が明らかになりました。
すなわち、大昔にウォーターセブンで作られた“戦艦”であること。
アラバスタのポーネグリフに記載があるということは、800年以上前に作られたということになります。
しかも、子供の頃から戦艦を作っていた船大工のフランキーですら、プルトンの設計図を見て、「こんなもん…人間に造れんのか…」という代物。
「一発放てば島一つ跡形もなく消し飛ぶ」という描写や「戦艦」という表現からしても、相当大きいもののように思えますが、ワノ国にあるのならなぜ見つかっていないのか。
まさにビッグ・マムではないけれど、「何がある?どこにある?」状態。
今週のロビンの質問に対する光月スキヤキの「あるとも」という言葉が比喩や過去の話ではなく、本当に現在プルトンがワノ国あるとするならば。
その前提で、いくつか可能性を考えてみましょう。
【仮説1】プルトンは小さい
「島一つ跡形もなく吹き飛ばす威力を持つ戦艦」というイメージから、宇宙戦艦ヤマトのような巨大な建造物を想像しがちですが、なかなか見つからないのは、もしかしてプルトンが小さい兵器なのかも、という仮説です。
プルトンというのは、ローマ神話に出てくる冥府の王プルートが語源でしょうが、そこから派生した言葉として現代人により馴染み深いのは、プルトニウムという元素でしょう。
プルトニウムといえば原爆の材料です。
原爆というのは日本では機微なテーマですが、“ONE PIECE”は、人種差別や人身売買、ジェノサイド、疫病、生物・化学兵器のようなセンシティブなトピックにも正面から向き合っている漫画ですから、絶対に登場しないとは言い切れません。
現実世界の原爆に近い小型爆弾なら、島一つ消し飛ぶ威力があるし、カイドウに見つからないところに隠しておくこともできそうです。
戦艦というイメージとは少しかけ離れていますが、設計図があること、戦艦のプロのフランキーが見ても「こんなもん…人間に造れんのか…」と唖然とするものであることの説明はつきます。
【仮説2】ワノ国自体がプルトン
仮説1は、プルトンが想像よりはるかに小さ過ぎて見つからないというものですが、仮説2は逆に大き過ぎて見つからない、すなわち難攻不落の要塞のようなワノ国自体がプルトンだというもの。
容易に侵入できないワノ国のアクセスの悪さも、長年、光月家が鎖国政策をとってきたのも、ワノ国自体が“戦艦”だからなのではないかと。
ワノ国を“開国”するということは“古代兵器プルトンを使用可能にする”という意味で、ジョイボーイが現れるまでは、隠して守るための鎖国だったという仮説です。
なんかワノ国編て、やたら島の断面図が出てきましたよね。
その構造は、自然にできた島にしてはやや不自然。
アプーとナンバーズが上陸した白舞の潜(もぐら)港のように、海から入れる地下に港があったり、そこから大地を貫いて地上までの直通エレベーターがあったり、巨大な鯉に引かれて滝登りをしないと入国出来なかったり。
でも潜(もぐら)港や地下水路は、カイドウ軍が散々利用しているので、そこに巨大戦艦が隠されていたなら、とっくにカイドウが見つけていたと思うんですよね。
となると島全体が人工的に設計された建造物なんではないかと。
人工的建造物ではないものの移動する(した)島としてスリラーバークや空島の例もあるし、プルトンの設計図を見たことがあるアイスバーグさんは、文字通りウォーターセブンを船にして海に浮かべるという計画を立てていました。
島が船になるという発想は、プルトンの設計図から得たのではなかろうか?
ただ、この仮説の弱い点は、ワノ国自体が「プルトン」だとすると、どうやって「島一つ跡形も無く消し飛ばす」のかがうまく説明できないところ。
ワノ国全体が“開国”によって、プルトンの名にふさわしい強力な攻撃力を持つ何か(戦艦?)に変貌するのかなぁ。
ワノ国自体が戦艦だとすると、巨大な艦砲を隠せそうな空高く伸びた花の都の“藤山”も、なんとなく気になりますよね。
【仮説3】ワノ国+象主
以前、ワノ国の“開国”とゾウはワンセットだと書きましたが、“開国”がすなわち“プルトンの目覚め”であるとするなら、ワノ国とゾウが揃って「プルトン」というのもありかなぁ。
攻撃の部分は象主(ズニーシャ)が担うと。
ジャックが指揮する船を数隻、ズニーシャは鼻を一振りするだけで木っ端微塵にしましたからね。
小さな島一つくらい踏み潰せるかも。
五老星が言ったことを素直に解釈すると、ワノ国は“開国”しなければ攻撃力は持たないものの「鉄壁の要塞」。
で、“開国”すると防御力は弱まる(五老星は“開国”すれば軍隊を送り込んで支配できると考えている)ものの、ズニーシャはワノ国と共に留まってその力を貸すということなのでしょうか。
…
…
……で?
(聞いちゃったよ)
“開国”が意味するところは依然として謎ですが、五老星が、ズニーシャがワノ国を去ったことを確認して、それならばワノ国の“開国”はないと判断したことが、なーんか“開国”と古代兵器プルトンの関係を示唆してるような気がするんですよねー。
魚人島にある巨大な船“ノア”は、海王類が引くことを前提に作られた船でした。
もしかしたら、ワノ国が“開国”して戦艦“プルトン”になったら、ズニーシャが引く船になるとか?
光月おでんがワノ国の“開国”を使命と考え、世界政府がワノ国の“開国”を阻止しようと必死になるという謎。
だから“開国”ってなんなんだってばよー。(あっ、違う漫画だ)
ワノ国の“開国”の意味をずっと考え続けてきたわけですが、ここに来てにわかに古代兵器プルトンとの関係がクローズアップされてきましたねぇ。
ちなみにゾウと話せるモモの助がプルトンという可能性は、あまりないかなと。
プルトンは、設計図がある「造れるもの」だと思うし、ポセイドンが海王類と話せる人魚姫ときて、プルトンが巨大象と話せるとモモの助となると、二番煎じ感ありすぎるので。
プルトンは人ではなく、とてつもなく人智を越えた、でも具体的に「造る」ことができるものでしょうね。
明日はポセイドンとウラヌスについて考えてみたいと思います。