ワンピース第1088話“最後の授業”感想・考察(その2)ガープから「海軍の英雄」の称号と「拳骨」を継いだコビーの正義

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ワンピース第1088話“最後の授業”感想・考察(その2)ガープから「海軍の英雄」の称号と「拳骨」を継いだコビーの正義

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南国の赴任先から2年ぶりに戻ったら、東京の方がむしろ連日暑くて驚いている浦島ゾリラバです、こんばんは。

いやー、日本列島も暑いけど、ワンピースも熱い!

大笑いしながら凍らされていったガープじいちゃんだけは冷たそうで寒そうで切ないけど、ストーリー展開はめっちゃ熱い!!

早速、昨日の感想の続き、いってみましょう!

以下、昨日発売の週刊少年ジャンプに掲載された“ONE PIECE”の内容に触れますので、コミックス派、アニメ派の方はネタバレご注意ください。

 

ガープを心配するクザン

先週、ガープじいちゃんとクザンの師弟関係やクザンの言動に涙し、ガープに拳を振り上げるクザンに、“いったい何がしたいワケ⁉︎”とキレ気味になったゾリラバでしたが。

シリュウに刺し貫かれ重傷を負ったガープを本気で心配しているっぽい今週のクザンに、ちょっと救われた気になりましたわ。

 

黒ひげ海賊団の一員となり、闇に通じていると言われ、ガープじいちゃんから破門された現在でも、ガープを師と仰ぎ、その生き様を尊敬し、ついて回っていた若きクザンの心は、完全には失われていないと。

スモーカーに現在の立ち位置を聞かれて「おれはおれよ」と答えていたクザンの良心を信じたいですね。

 

受け継がれた「拳骨」

心配する素ぶりを見せたクザンを「ぬるいのう!!」とワンパンし、島そのもののようなアバロ・ピサロの巨体を“拳骨唐竹割(ギャラクシーディバイド)”で破壊したガープ中将。

とても重傷の78歳の動きとパワーではありません。

でもガープ中将が最後の力を振り絞った大技は、主攻ではなく、自身が言っていたように「一瞬の隙を作る」ためのもの。

あとはコビー達、新世代の若者に託されました。

 

その信頼と期待に応えてコビーが繰り出した敵も味方もびっくりの大技は、“実直拳骨(オネスティインパクト)”。

いやー、技名に「拳骨」が入っているのがまた、泣かせるじゃないですか。

コビーはガープ中将から、「海軍の英雄」の呼称だけでなく、正義の「拳骨」も受け継いだわけです。

 

コビーにあってクザンにないもの

そして軍艦も握りつぶせそうなその巨大な岩の手を破壊するコビーのパワーは。

自分の弱さを自覚し、強い海兵となって人々を守るという子供の頃からの夢を叶えるために、コビーが日夜、ひとの100倍、200倍の努力を重ねた結果、培われたものでした。

ガープが毎日続け、弟子入りしたクザンも続けてきた“軍艦バッグ”によって。

 

クザンとコビーという2人のガープの弟子を比べてみましょう。

確かにクザンの方が、コビーより体躯や素質は恵まれていたかもしれないけど。

チートなヒエヒエの実の能力もあって、海軍大将の地位まで上り詰めたクザンだけど。

 

オハラの事件をきっかけに、クザンの正義は、「燃え上がる正義」から「どっちつかずの正義」に変わってしまいました。

海軍や今の世界の在り方に対する違和感や迷いが、今のクザンの「どっちつかず」な立ち位置にもつながっているように思えます。

 

それに対して、命を大切にし、弱き者を守るというコビーの正義はブレません。

最初は青臭くさえ見えたコビーの正義感は、階級が上がっても、理不尽なことを経験しても、ずっ変わらないことで、とてつもない輝きを放つようになったように思えます。

頂上戦争の最中に、失われゆく敵味方の命に涙を流し、戦いを止めようと海軍大将の前に立ちはだかる正義感。

800人の海兵を救うために、ためらいなく自分が人質になることを申し出る正義感。

「どっちつかず」なところはみじんもない、まさに実直一筋なコビーの正義感

 

それが、クザンが得られなかった「海軍の英雄」の称号をコビーにもたらした由縁でしょう。

コビーがそう呼ばれるきっかけとなった「ロッキーポート事件」については、まだ詳細は分かっていませんが、きっと同様に、ためらいなく自分を投げ出して一般市民を助けようとしたんだろうな。

 

凍らされたガープ

冒頭に書いたように、コビー達のミッション達成を見届けたあと、高笑いしながらかつての弟子のクザンによって凍らされていく様子が描かれたガープじいちゃん(涙)。

なぜ実現してほしくない悲しい予想に限って当たってしまうのか(泣)

これまで亡くなったキャラの多くが、何かを成し遂げて最後に笑って死んでいったことが頭をよぎり不安を誘います。

 

でもね。

ここはクザンを信じたい。

凍らせても命までは取らないと。

黒ひげ海賊団の他のメンバーからも、最後は守ってくれると思いたい。

最近、生存が確認されたサウロのようにね。

 

次号から物語の舞台は久々にエッグヘッドに戻りそうですね。

 

-ジャンプ

執筆者:


  1. バギーラバ より:

    ああ~ 予想通りスケスケシリュウにグサリが出ましたね~
    取り合えず新聞発表がTボーンの時は死亡でしたが
    ガープは消息不明なのが救いです。
     王国設立の交渉のカードがより強いカードに変わった感じですね~

     黒ひげ海賊団っていつもタイマンではなくリンチばかりしてるから
    強者感が出ないんですよね~ 好きにもなれない。
     (ラスボスはあの人だとムーは思います)

    • ゾリラバ より:

      バギーラバさん、こんにちは。ホント「消息不明」が救いですね。サボやビビパターンでしょうか。黒ひげ海賊団は確かにリンチやテロや火事場泥棒のイメージが強いですよね。好きになれないのは同感!

  2. 匿名 より:

    権力や金で法が曲げられてる…。
    悪が法律として悪と認定されてない…。
    そんな正義を掲げてる組織を彼(クザン)なりに討とうとしているのだろうか?と思うんです(願望含む)!

    暑い日が続きますが、ご自愛下さい♪

    • ゾリラバ より:

      コメントありがとうございます。クザンが成り行き任せで黒ひげ海賊団に身を寄せているのではなく、仰るような彼なりの正義を貫くための行動だと祈りたいですね。

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