4回目のONE PIECE FILM REDを劇場で観たらこれまで以上に涙腺崩壊が止まらなくなり、ぐっと堪えたらなぜか今度は咳が止まらなくなって周囲に迷惑をかけた人騒がせなゾリラバです、こんばんは。
何なんでしょうね、この観に行くたびに募る感動と切なさは。
さすがに4回目ともなると、「さぁヤバいシーン、来るぞ来るぞ」と身構えてるんですが、やっぱり泣かされてしまう。
「泣く準備万端病」?
しかも更に過去3回は普通に観ていられたシーンでも「うっ(泣)」となってしまうのはやっぱり、映画連動アニメを観たり、エンドレスでウタの歌を聴いたり、裏エピソードを読んだりして、日に日にシャンクスとウタに感情移入しているからでしょうね。
今日は、【ネタバレ無し】感想と【ネタバレ有り】感想に続く感想第3弾として、ワンピースマガジンや入場者特典のコミックス巻40億、コミックス4/4“UTA”などを紐解きつつ、語りたいと思います。
3歳のウタ
今、本屋に行くとルフィやシャンクスやウタがいろんな雑誌の表紙にあふれていて、普段雑誌を読まないゾリラバもRED熱に浮かされてつい手を出してしまうのですが、やはりONE PIECE FILM RED関連情報が最も充実しているのは、本家のONE PIECE magazineですね。
vol.15はまるっとRED特集。
尾田っちが語るONE PIECE FILM REDや、映画に携わったスタッフやキャストの秘話、ラフ画なんかももちろん熱いし、「恋するワンピース」特別編も相変わらず爆笑ものなのですが。
特にゾリラバのエモが爆発したのは、短編小説HEROINESシリーズのepisode UTAです。
シャンクスと3歳のウタのエピソードがもうね。
まだ幼いウタに翻弄されるシャンクスと赤髪海賊団の幸せな日常に心がほんわかすると共に、シャンクスとウタの絆に胸を打たれます。
映画を観た後に、これは涙無しには読めませんよ。
そしてこれを読んで映画を観た結果が、今日の涙腺崩壊ですわー。
シャンクスとウタ
映画の後半、シャンクスが登場して、ウタを見つめるその表情がアップになるたびに、熱いものが込み上げてきます。
シャンクスは大人の男だからルフィみたいに分かりやすく感情を表に出しません。
だからこそ余計に、微妙な目の陰りや口元の動きからその胸中を思うと、堪らなくなって泣けて来るんですよねー。
ウタの子供時代を思い出しながらトットムジカに向かっていく時。
ウタがシャンクスが差し出した解毒剤を飲むことを拒否した時。
みんなをウタワールドから救うために立ち上がったウタに手を差し伸べた時。
ウタが最期の力を振り絞って「風のゆくえ」を口ずさんだ時。
シャンクスの表情が切ないです。
うぉーん(泣)‼︎
なお、涙を流しながらもゾリラバ、「シャンクスは口元のアップだけでもイケメンだなぁ」などと関係ないことをぼんやり考えていたことは内緒です(誰に?)
悪人がいないのに起きた悲劇
ONE PIECE FILM REDが本当に切ないのは、悪人がいないから。
12年前にトットムジカを呼び覚ましてしまった時のウタはわずか9歳で、単にそこにあった譜面を歌っただけ。
ウタは本当に純粋で責任感が強く、幼い頃から歌でみんなを幸せにするという使命感を持ち続けた少女です。
世間知らずに育ったことだって、ウタの罪ではありません。
一年前にエレジアの悲劇の真相を知るまではシャンクスを恨んでいたことも、突然置き去りにされたウタの立場になってみれば充分理解できます。
何より今回のライブは、自分の命を捨ててでも、ファンを辛い生活から救い出し、永遠に幸せな夢を見せてあげようという、まるで殉教者のような自己犠牲精神から出たものです。
だからウタがネズキノコ(寝ずとネズミをかけてるネーミングとネズミっぽい形が好き)の影響でだんだん凶暴化し狂気じみてくる姿を見ても、悲しく切ない気持ちしか湧いてこないですわ。
だからこそルフィは、どんなに攻撃されてもウタに反撃することはなかったし、トットムジカを攻撃する時さえ一度も技名を口にしませんでした(最後に一瞬、ギア5のニカの姿になったのはうぉーっ‼︎となりましたけど)。
また、エレジアでウタを育てたゴードンは、見た目の怪しさ?とは裏腹に、本当に素晴らしい人です。
自分が治めていた国が一夜にして滅ぼされても、その原因を作ったウタを大切に12年間も育てたのですから。
今日から入場者特典として劇場で配布されているコミックス巻4/4に、ウタが自分で書いたプロフィールが載っていて、好きな食べ物が「ホイップましましのパンケーキ」と書いてありました。
映画でもゴードンさんが元気のないウタを励まそうとするかのようにごちそうを作ってあげるシーンがありましたが、パンケーキもゴードンさんが焼いてくれてたのかな。
元国王だけあって人格者だし、元国王なのにマメで愛情が細やか‼︎(音痴疑惑はあるんですけど)。
音楽の国エレジアの国民を全て失ったゴードンにとっても、ウタは希望だったのだと思います。
ウタの才能を愛していただけでなく、本当に娘のように思っていたのでしょう。
ウタがルフィに向けて放った槍をゴードンが自分の身体で受け止めたのも、ウタに友達を傷つけさせたくないから。
そういえばベックマンが終盤に身体を張って一般の観客を守るよう赤髪海賊団に指示したのも「おれ達の娘にこれ以上罪を犯させないため」でしたね。
そして12年前の悲劇の夜、エレジアにウタを置いていくという判断をしたシャンクス。
シャンクスは一国を滅ぼしたという重い十字架を愛する娘に背負わせないために、全ての罪を自分が被りました。
そして海軍に追われ戦闘に明け暮れる自分の側に置くよりは、音楽の国の国王に託した方がウタの比類なき才能を伸ばせると思ったわけです。
前回の感想でも書きましたが、それが正しい判断だったかを誰よりも自問自答し続けたのはシャンクス自身でしょう。
特に今回、ウタが自分の命を代償に世界中の人々をウタワールドに連れて行くという大それた計画を立てていると察した時、そしてウタの命が消える時、シャンクスは12年前の決断を悔いたかもしれません。
でもシャンクスにそういう決断をさせたのは、ウタへの愛情ゆえ。
それぞれが自分以外の大切な人の幸せを願って行動した結果が、今回の悲劇を生んでしまったと思うと本当に切ないわー。
映画を観てからワンピース第1055話を読むと、シャンクスの“新時代”に関するセリフや、緑牛に向けたシャンクスらしからぬ激しい怒り、そしてシルエットだけ登場したウタの姿が涙を誘います。
ルフィとウタ
ルフィとウタという幼なじみ同士のやりとりも、アニメワンピースの映画連動エピソードのおかげで、めっちゃ感情移入してしまって困ります。
特に最後のウタワールドで2人っきりになるシーンで、ウタがシャンクスの麦わら帽子をルフィに被せながら、「この帽子が似合う男になるんだぞ」と言うシーンはヤバい。
というか確実に泣ける。
1回目、2回目に観た時はそれほどでもなかったので、やはりアニメで2人の幼い頃のエピソードをたくさん観たせいかなと。
ルフィがいつになく終始テンション低めで、ウタの顔さえ見ようとしないのは、ひょっとしたらウタがもう助からないという現実世界のことを分かっているからなのかもしれません。
そう思うとルフィやウタのセリフのひとつひとつが心にしみて、もう何度目か分からない涙腺崩壊。
2回、3回、4回と観る回を重ねるごとにストーリーを追わなくても良くなる分、表情やセリフのニュアンスを味わう余裕ができて、キャラの気持ちに没入し易くなるのかも。
その他の小ネタ
他にも、エンドロールでガープじいちゃんが登場するシーンにシャッキーがいたとか、画面いっぱいに大きすぎて今まで判別できなかったシーンは大好きなボンちゃんの後ろ姿だったとか、“新時代”の歌が終わる瞬間に客席にパンダマンを発見したとか、いろいろ語りたいこともあるのですが、ちょっと感動疲れ気味なので(おい)、今日はこのくらいで。
明日もアニメワンピースは、映画連動エピソード。
しかもシャンクスが主役みたいですね。
また懐かしい感動シーンがたくさん観られそう‼︎