ワンピース第974話“いざ、鬼ヶ島!!” 感想・考察(その1)黒炭カン十郎の心の闇とルフィ、ロー、キッドの揃い踏み

ジャンプ

ワンピース第974話“いざ、鬼ヶ島!!” 感想・考察(その1)黒炭カン十郎の心の闇とルフィ、ロー、キッドの揃い踏み

投稿日:2020年3月16日 更新日:

月曜日の午前0時に定期講読中の週刊ジャンプが読めるようになったことを初めて知り、いそいそと今週のONE PIECEを開いたら、あまりの衝撃の展開に眠れなくなったゾリラバです、こんばんは。

なんなのー、これはいったい!?

もうね、ウォーターセブン編でルッチ達が政府側だとわかった時をはるかに越えるショックですよ。

 

知りたいようで知りたくなかった「裏切り者」の正体がついに判明した今週のワンピース。

以下、週刊ジャンプ掲載の最新話の内容に触れますので、コミックス派、アニメ派の方は、ネタバレにご注意下さい。

 

裏切り者はカン十郎

おでん様の処刑のシーンを見て、「裏切り者」の容疑者から赤鞘九人男としのぶを完全に除外したゾリラバは、「この中に裏切り者がいたらそれはもうONE PIECEではない」とまで言い切りました。

もうそれは祈りに近い気持ち。

涙。

 

未だに信じたくないけど、裏切り者は、赤鞘九人男の一人、カン十郎でした。

泣。

 

今回、自分が裏切り者であることをカムアウトしたカン十郎の心の闇が深すぎる。

カン十郎はなんと、迫害され両親を殺された黒炭家の生き残りでした。

 

確かにおでん様との出会いのシーンで、“迫害されていた”とは描写されていましたが、それは髪を奪って筆を作ったりしてる“変態”だからだとばかり。

おでん様もそう思ったでしょうし、おでん様がそう思うようにカン十郎も『演じた』のでしょうね。

黒炭家の生き残りと知っていたら、おでん様は決して迫害を“自業自得”とは言わなかったはず。

 

カン十郎の闇

それにしても、少年漫画とは思えないノワールな展開に、カン十郎に対して怒りよりもやるせない無情感が湧いてきます。

これほどに複雑で救いのないキャラは、ONE PIECE史上初めてではないでしょうか。

 

「夕立カン十郎」という光月の侍を最初から演じていた黒炭カン十郎。

心が空っぽという点では、魚人島のホーディを彷彿とさせますが、「意思と実体験」が欠如していた幼稚なホーディと違って、カン十郎はあまりに強烈な実体験のせいで心が壊れてしまった分、より深い闇に魂を売り渡してしまったのでしょう。

誰かを演じることでしか生きられなかったなんてつらすぎる。

 

カン十郎の救い

カン十郎を疑う意見はこれまでも多く目にしてきました。

むしろしのぶさんと並んで容疑者の筆頭だったと言ってもいいくらい、状況証拠的には怪しかった。

でもね、ドレスローザからずーっと仲間だと思ってたわけですよ(←ワンピ世界に没入すぎて現実との境界があやふやになっている)。

 

ゾリラバより付き合いの長い錦えもん達の驚愕と悲しみは察するに余りあります。

数十年に及ぶカン十郎のおでん様と仲間に対する裏切りは許せないけど、単に敵として倒されるのではなく、報いを受けた上で心は救われてほしいと思ってしまいます。

オロチに情報を流していたにせよ、すべてが演技だったにせよ、おでん様や赤鞘の仲間と一緒にいて幸せを感じたことは一瞬たりともなかったのかと問いたい。

一片の良心の呵責があったからこそ一緒に処刑されることを厭わなかったのではと問いたい。

 

でもその後も仲間を裏切り続けたということは、おでん様の壮絶な最期にも心を動かされなかったということですかねぇ。

救いがないなぁ。

ドレスローザ編やゾウ編を読み直すのが辛いなぁ。

 

カタルシスとは違う何か

ウォーターセブン編でルッチ、カク、カリファ、ブルーノが揃って政府側だと知った時も、かなりの衝撃を受けました。

でもその時はすっかり騙された驚きと同時に、なんというか爽快感があったんですよね。

優れた推理小説で、最後までわからなかった犯人が意外な人物だとわかった時のカタルシスのような。

 

でも裏切り者「黒炭カン十郎」は、謎が解けたカタルシスを悲しい気持ちが上回ってしまいましたわー。

これが少年漫画の王道を行きながら、予定調和や子供だましな勧善懲悪に陥らないワンピースの偉大さなんですが。

 

そして尾田っちがすごいところは、今週気持ちがどん底まで行きそうだった展開を最後に待ちに待った最高の場面で終わらせてくれたことですね。

シャボンディの揃い踏みよ、再び!としつこく言っていたゾリラバの願いが叶いました。

しかも今回は海賊らしく海の上で!!!

 

すごく長くなったので、続きはまた改めて書きますね。

ワノ国年表も更新しました。

 


▲ 【送料無料】【未開封 vol.5 ルフィ ロー キッド 3種セット】ONE PIECE ワンピース グランドライン メン〜GRANDLINE MEN〜DXフィギュア グラメン グランドライン フィギュア 国内正規品【代引き不可】

-ジャンプ
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

関連記事

ワンピース 第900話 “BADEND MUSICAL”(感想その1)

今週のワンピースが予想のはるか斜め上を行く展開で、今夜も興奮で睡眠不足になりそうな予感がしているゾリラバです、こんばんは。  いやぁ、第900話のキリ番ですから、何かあるだろうとは思っていましたけどね …

祝ワンピース第1000話“麦わらのルフィ”感想・考察(その1)サブタイトルの意味とヤマトがモモの助におでんの日誌を渡した真意

数々の前人未到の記録を更新し続ける“ONE PIECE”の記念すべき第1000話を読んで、エースとヤマトのやりとりが尊すぎて、なかなか先に進めなかったゾリラバです、こんばんは。 もう語りたいことが多過 …

ワンピース第995話“くの一の誓い”感想・考察(その2)ルフィは海賊王になる!ナミの涙と覚悟が熱い!

今週のワンピースを何度も読み返しては、ナミの涙に胸を熱くしているゾリラバです、こんばんは。 早速、昨日の感想の続き、いってみたいと思います。 以下、今週の週刊少年ジャンプに掲載された“ONE PIEC …

ワンピース第1031話“科学の戦士”感想・考察(その2)サンジの覚悟に心打たれゾロとの絆に心震えるの巻

月曜未明から何度も第1031話を読み返し、ゾロとサンジのやり取りにコーフンしきりのゾリラバです、こんばんは。 この感動を冷静に語れる気がしないのですが、おそらく多くを語らなくても、ワンピファンは皆、ゾ …

ワンピース第1028話“ブラキオ蛇ウルス” 感想・考察(その2)サンジの外骨格発達はレイドスーツの副産物?最終決戦に向けた麦わらの一味の覚醒

抜けるような秋の青空を見ると、旅に出たくてたまらないこんな気持ちをずっと我慢している人が、今、世界中にどれくらいいるんだろうとふと考える吟遊詩人、ゾリラバです、こんばんは。 マスクも罪悪感も無しに気ま …

サイト内検索はこちら

カテゴリー