ワンピース第1062話“科学の国の冒険”感想・考察（その２）ベガパンク抹殺を目論むCP0！くまを介したボニーとサボの関係

急に秋らしくなった空気の匂いに旅情が刺激されて、ルフィ達のように「どこかの島の冒険」に出かけたくなっているゾリラバです、こんにちは。

最新話の“科学の島の冒険”、昨日の感想の続き早速いってみましょう。

ゾロの要求

PUNK-01の“正（シャカ）”が看破したとおり、一撃で“悪（リリス）”を倒せる優位な立場に立ち、ゾロはベガパンクにある要求を出したようです。

いったい何の要求でしょうね。

ゾロとベガパンクにはこれまであまり因縁はありません。

接点というほどではないけれど、ゾロがその名前を覚えていたとすると、“2年後”の一味再結集の時に、フランキーからバーソロミューくまが一味の不在間シャボンディでサニー号を守っていたことや、そのプログラムをしたのがベガパンクだったと聞いたことくらい。

スリラーバークの一件で、麦わらの一味の中では誰よりくまとの因縁があるゾロですが、今のような状況で、「くまのことを知りたい」みたいな要求をゾロが出すとは思えないんですよね。

船長であるルフィが不在の時にゾロがまず考えることは、一味を守ること。

だから「ゾロの要求」はもっと単純かつ現実的なことじゃないかなー。

ロビンのように知識欲、知的好奇心では動かない（ごめんよ、ゾロ）気がします。

PUNK-01と本体（ステラ）

ベガパンクの方も、麦わらの一味に興味を持っているようです。

正確にいうとPUNK-01が興味を持っているというべきか。

本人（ステラ）と“猫（サテライト）”達の関係が、後半のカクの説明を聞いても今ひとつよく分からないので、そこは正確な表現にこだわっておきましょう。

そもそもこの6人のサテライト全員がベガパンクということ自体、理解が難しいですよね。

PUNK-○○は、どこかでベガパンク本人（ステラ）が操っているロボットやアンドロイドという感じではなく。

それぞれが独立した人格を持って意見を戦わせたりしてます。

ま、ひとりの人間の中でも葛藤があったり脳内で天使と悪魔が議論したりするのは普通なので、それが具現化されていると考えればいいのかもしれませんが、そもそも6人は人間なんでしょうか。

また、6人のうち誰かが生きている限り、ベガパンク本人も死なないのでしょうか。

ちょっとNARUTOの角都（５つの心臓全部潰さない限り補充して生き残れる）とか、ハリーポッターの分霊箱とホムンクルス（死ぬ前に魂を分割保存しておけば儀式で肉体も蘇れる）を想像してしまった…。

あそこまで禍々しくもおどろおどろしくもないけれど。

ボニーとサボ

ルフィと会って、マリージョアでサボと会ったことを思い出したものの

まァいいか今は………

とルフィに伝えなかったボニー。

そもそもルフィがサボと義兄弟であることって、広く知られてましたっけ？

頂上戦争でルフィがエースと義兄弟であることは有名になりましたが、まだサボとの関係は大っぴらにはなっていないような。

サボは隠す気はない（むしろ自分がバックについていると宣言してルフィを守ろうとしている）ようで、黒ひげ海賊団のバージェスにも名乗りを上げてましたが、誰もが当たり前に知っている事実ではない気がします。

（追記）第902話“5番目の皇帝”で、ルフィが15億の賞金首になった時の新聞記事に、サボが義兄弟であることも書かれてましたね。

だとするとこのタイミングでボニーがサボに会ったことを思い出したのは、サボから「どこかでルフィに会ったら伝えてくれ」と頼まれた何かがあるのではないかしら。

マリージョアでサボとボニーが出会ったのは、元革命軍幹部でありボニーの父親でもあったくまを、それぞれの立場で天竜人から救出しようとしていたので、当然といえば当然です。

そして現在、くまは無事に革命軍に救出されてサボ以外の革命軍幹部とカマバッカにいます。

一方、殺人犯の汚名を着せられて、なぜかルルシア王国にいたサボは、ルルシア王国を襲ったと思われる巨大な攻撃により、現在消息不明です。

3体目のセラフィム

今週、ルッチ達と一緒にいるところが描かれた、天使の羽を持つバーソロミューくま型セラフィム。

アマゾンリリーを襲ったハンコック、ミホークの子供時代を模したセラフィムに続き3体目が登場しましたね。

これで、海軍の新兵器セラフィムが王下七武海の外見に似せて作られていることはほぼ確定でしょう。

一方的に王下七武海制度を廃止した上に、本人たちそっくりな新兵器を作って拿捕しようとするとは、海軍もえげつないことしますよね。

七武海も舐められたものです。

これが開発者のベガパンクのアイデアだとは何となく思いたくないですわ。

ルッチからは「クソガキ」と呼ばれているくま型セラフィム。

ハンコック型やミホーク型と同じように、何らかの任務に出動していたのでしょうか。

暗殺のような隠密行動をなりわいとするCP0と、派手な破壊力を誇るセラフィムが一緒に従事するミッションというのが、ちょっとピンと来ませんけれども。

それとハンコックやミホークのセラフィムは尾田っちが書いた子供時代にそっくりなんだけど、くまは全然違うんですよね。

ONE PIECE巻63SBS

さすがにこの二宮金次郎的ビジュアルはセラフィムらしくないと思ったのか、それとも他にもっと重要なセラフィム製造上の都合があるのか…

ルッチに「クソガキ」と呼ばれてるけど現在の大人の姿にそっくりなくま型セラフィム。

ゾリラバ、気になります。

ベガパンク暗殺計画

今週のONE PIECEで一番驚いたのは、やはりこのCP0によるベガパンク暗殺計画ですよ。

当然、世界政府（＝天竜人）上層部の意向によるものでしょう。

「ベガパンクを全員消す」というのが、ルッチ、カク、そしてステューシーの3人に与えられたミッションです。

これまで世界に余人をもって代え難い貢献をしたベガパンクを、世界政府がなぜ亡き者としようと考えたのかが最大の謎ですね。

ルッチが「世界一役に立つ男を消すか…」とつぶやいたように、これまで散々世界政府も海軍も利用してきた「世界最大の頭脳を持つ男」を抹殺するというのは、よほどのことでしょう。

一国を一瞬で消し去るようなルルシア王国への派手な攻撃で、イム様と五老星が言っていた「歴史から消すべき灯」はルルシア王国にいたのかと思いましたが、もしかしたらこっちのベガパンクの可能性もあるかなぁ。

それくらいの超重要人物ですよね、ベガパンクは。

最近になってベガパンクが危険視されるような発明をしたのか、あるいは政府に警戒されるような思想、心境の変化があったのか、はたまた知られてはいけない秘密をベガパンクが知ったのか…。

イム様や五老星のような「体制側」の人間にとって、人類の500年先を行く頭脳というのは、古代兵器と同じように世界政府に敵対する者には絶対渡したくないはず。

考えられる可能性はいくつもあってなかなかしぼりきれませんが、世界政府から切り捨てられ、命を狙われることで、ベガパンクがルフィ達「新世代」の味方になるといいなと思います。

くまも元通りにしてもらって。

そして今回のミッション、珍しくルッチが気の進まないようなアンニュイな雰囲気を醸し出してますね。

そもそもルッチは現在、CP0でどういう立場なんだろう。

ワノ国でルフィがカイドウと戦っていた時には、ロビン奪取計画の指示を出したりしていましたが、CP9の時と同じようにミッションリーダーみたいな感じなんでしょうか。

ウォーターセブン編では、冷酷かつ忠実に任務を遂行するリーダーという印象でしたが、今回はステューシーやカクからルルシア王国に関する詮索をたしなめられています。

ルッチもいろいろあったから、単なる任務遂行マシーンから自分の頭で考えて動く人間へと変貌と成長を遂げているのかなぁ。

そうだといいなぁ。

昨日も書きましたが、未来島エッグヘッドでのラスボスがルッチとは思えないんですよね。

一度ルフィに負けて政府から追われたルッチがCP0に返り咲いたということは、彼も進化して強くなっていると思うけど、ルフィはそれ以上に成長しています。

既に四皇カイドウを倒しているわけだから、メタ的に見ても今更ルッチは主敵じゃないよね、って感じです。

ルフィの成長っぷりがわかるちょっとしたつば迫り合いなら見たい気もするけど（ぼそっ）。

島エアコンとCP0の仮面

その他の小ネタで今週「お？」と思ったことを最後に。

PUNK-06？“暴（アトラス）”がルフィ達に島を案内しながら説明してくれた（意外と親切）発明の中に、「土から島全体の温度をコントロールする“島エアコン”」がありましたね。

これはまさにベガパンクが子供の頃、故郷のバルジモアで実現しようとしていた夢の「土暖房システム」じゃありませんか。

このエッグヘッドが極寒の冬島と聞いてもしやと思いましたが、ベガパンク、ちゃんと子供の頃の夢を実現したんですね。

バルジモアの人達には作ってあげないのかな…（ぼそっ）

それとちょっと笑ってしまったのは、ルッチ達の仮面。

まずルッチのは、CP9時代とあまり変わらないシンプルなもの。

でもさ。

これだと今のルッチの顔で最も特徴的な振り子の髭を全然隠せてないよね（笑）。

目だけ隠してもバレバレだよね。

でカクの仮面は鼻が四角くて、こちらもむしろカクの顔の特徴を強調してます。

新たに「仮面の殺し屋」という仰々しい二つ名がついているCP0ですが、あんたら素顔隠す気あんの？

はっ。

もしかして仮面は正体を隠すためではなく…

おしゃれ…？

違うわよね、ルッチさんだもん。