休日に目覚まし時計が鳴るより早く目が覚めると、かなり得した気分になるゾリラバです、こんにちは。
今週は、GWで週刊ジャンプが珍しく水曜発売だったため、ワンピースの最新ストーリー展開についての更新が忙しく、5月2日(水)のガープじいちゃんの誕生日に、お祝いのキャラ語りの記事を書くことができませんでした。
そこで2日遅れではありますが、我らがじいちゃん、「海軍の英雄」モンキー・D・ガープについての記事を書きたいと思います。
なお、本ブログのタイトルが示すとおり、ガープじいちゃんはゾリラバが大好きなキャラなので、語るとつい熱がこもってしまいます。
客観的かつ冷静なキャラ語りはできません。(←言い切った)
それでもいいよ、という寛容な方と、ガープじいちゃん愛なら負けないぜ、という「ガーピスト」の方はどうぞお付き合いくださいませ。
ガープの正義
ガープは、かつて海賊王ロジャーを何度も追い詰めた伝説の海兵で、今から27年前には既に海軍中将の階級にあり、「海軍の英雄」として何十年もの間、「正義」を背負ってきました。
ただし、その型破りで自由奔放な性格からか、「自由にやるにはこれ以上の地位はいらん」と言って、大将への昇任を断り続けています。(ONE PIECE巻零)
現実世界の軍隊でもそうだと思いますが、元帥になったサカズキの五老星との掛け合い(「あんたらも頭飛び越えられたんと違いますか」第793話)や頂上戦争での大将黄猿の発言(「お前を捕まえねぇと天竜人がうるさくてねぇ~」第558話)から考察するに、やはり元帥や大将クラスになると、軍の責任者として政府トップとの付き合いや政治的な配慮が必要不可欠となってきます。
ガープにとってそういう面倒なことは「自由」の対極にあるものなのでしょう。
海軍の将官クラスは、センゴクの「仁義という名の正義」、赤犬の「徹底的な正義」、青雉の「だらけきった正義」、黄猿の「どっちつかずの正義」のように、それぞれが目指す正義を掲げていますが、ガープじいちゃんの正義については明らかにされていません。
そもそもスローガンを額に入れて掲げたり、声高に主張したりするタイプではなさそうですが(笑)、これまでの登場人物の発言から、モンキー・D・ガープその人の正義について考えてみたいと思います。
おれとお前は何十回と殺し合いをした仲だろう!!?おれはお前なら仲間程に信用できる。・・・おれの子を頼んだぜ!!(第551話)
海軍中将でありながら、海賊王ゴール・D・ロジャーから自分の息子を託されるガープ。
万物の声が聞けたというロジャーですから、少なくとも彼はガープの「正義」と人間性が信頼に足るものだと知っていたことになります。
ワンピース世界の海軍にとっての一般的な「正義」では、海賊はすべからく「悪」であり、海賊王の血筋は根絶やしにされて当然、とされています。ガープでさえ、「お前にゆかりのある女など極刑に決まっている」と言っていますね。
それでもエースの出産に立ち合い、東の海の自分の故郷に匿って成長を見守ったのですから、ガープの「正義」は少なくとも、世界政府やセンゴク、サカズキなどの正義とは違います。
強いていうなら「自らの良心の声に従う正義」という感じでしょうか。
これはガープ同様、同じ「Dの一族」でありながら海軍中将だったハグワール・D・サウロにも通じるものだと思います。
ちなみに、ゾリラバがかつてUSJのワンピースイベントで、海軍G5の正義を発見して爆笑したのがこちら。
話が思いっきり逸れましたね。
ガープの葛藤
…いや…相手は海賊…同情の余地はない
悪党に同情はねぇが…家族は違う…!!!
わしゃあどうすりゃええんじゃい…!!!
処刑台のエースの隣で、幼い日のエースとルフィを思い出し、涙を見せるガープじいちゃん。
頂上戦争後にフーシャ村でダダンに殴られるエピソードやこの後に出てくるエースとのやりとりと並んで、ゾリラバの涙腺を刺激してやまないシーンです。
ゾリラバがワンピースを偉大だと思うポイントのひとつは、後天的な「絆」が血縁を軽々と凌駕していること。
血がつながっていようがいまいが、愛情を注ぎ、注がれれば、それはもう命がけで守りたい家族なのです。
ベルメールさんしかり、ダダンしかり、白ひげしかり。
ガープじいちゃんも同じで、ルフィとエースを分け隔てなく「愛の拳」で鍛え、育ててきたと思います。
生きる意味を見いだせなかった子供の頃のエースの「ジジィ…おれは、生まれてきてもよかったのかな…」という血を吐くような問いかけに対し、ガープじいちゃんの「そりゃおめェ…生きてみりゃわかる」というセリフ(第568話)は、ガープじいちゃんの名言No.1ではないでしょうか。
だからこその葛藤。
もともと大らかで型破りで自分の地位など無頓着なガープじいちゃんにとっては、息子が世界最大の犯罪者であろうが、孫達が海賊であろうが、遠くで元気でがんばっていれば、ま、いっか、という感じだったのかもしれません。
しかし、生涯を海賊達との戦いに捧げてきた海兵としての「正義」と、大切な家族の命の選択を迫られたのが頂上戦争でした。
お前が生まれる遥か昔から
わしは海賊たちと戦ってきた!!!
ここを通りたくばわしを殺してでも通れ!!!
“麦わらのルフィ”!!!
そう言って、エースの処刑台へ向かうルフィの前に立ちはだかったものの、子供時代のエースとルフィの顔が浮かんで最後の一瞬、手加減してしまうガープじいちゃん(第571話)。
このあたりのルフィとのやりとりや、エースの表情、センゴクの表情などは、何度読み返してもぞくぞくします。
ガープの使命
ガープじいちゃんは、Dの一族です。
世界政府の中で、Dの意味や「空白の100年」の秘密を知っているのはどのくらいのレベル以上なのでしょう。
オハラでのクローバー博士とのやりとり(第395話)から察するに、五老星は間違いなく知っていそうです。また、ドレスローザでのローとのやりとり(第798話)を見る限り、元帥だったセンゴクも知っているようです。
ただ、かつて海軍中将だったハグワール・D・サウロは、自分の名前のDの意味を知らないようだったので、中将レベルまでは知らされていないのでしょうね。いくら「海軍の英雄」と言っても、世界政府にとって超危険な息子や孫のいるガープですから、「Dの意思」が現在の世界政府にとって都合の悪いものだとすると、ガープには隠そうとするでしょうし。
しかしガープは中将と言っても、センゴクの同期で、長年の戦友で、一緒にせんべいを食べたりとなんだかんだ仲良しですし、永遠の中将、ガープが知っている可能性もわずかながら存在するかも。ま、センゴクはコラさんのこともガープに隠してましたけど。
いずれにしてもガープじいちゃんのDの一族としての使命は、エースとルフィ(ドラゴンも?)を世界に送り出したことのように思えます。
Dの意思が何かはまだわかりませんが、バトンを次世代につなぐというモンキー・D・ガープの使命は果たされたのではないでしょうか。
しかし今さらながら、息子が世界最悪の犯罪者と呼ばれる革命軍のリーダーで、更に孫が四皇の隊長であり海賊王の息子である海賊と、懸賞金15億の海賊の船長という立場で、よく海軍にとどまれるなぁ…これが最大の謎ですよね。
やはり海軍は徹底した実力主義ということでしょうか。
ガープじいちゃん、素敵すぎます。